大阪府東大阪市東石切町にある石切劔箭神社(いしきりつるぎやぎじんじゃ)は、古くから「でんぼ(腫れ物)の神様」として親しまれています。
地元の方からは「いしきりさん」と呼ばれています。
今回は、石切神社の人気の秘密についてご紹介します。
石切劔箭神社
石切神社本社の祭祀は代々、木積(こづみ)氏が司っています。
木津というのは「穂積」からきており、饒速日尊(にぎはやひのみこと)の子孫にあたり、初めて穂積性を名乗った物部氏の氏族とされています。
大和を中心にあらゆるところに部族を増やしていった氏族です。
石切神社には本社、上之社があります。
生駒山の宮山に上之社があり、饒速日尊が祀られています。
本社には饒速日命の子供である可美真手命(うましまでのみこと)を祀られています。
饒速日尊、可美真手命の親子は物部氏の先祖でした。
木津さんは物部氏の氏族なので、木津さんには先祖となります。
饒速日尊という名前は聞いたことがある人が多いと思います。
神話に出てくる天照大神(あまてらすおおかみ)の御孫である瓊々杵尊(ににぎのみこと)の兄が饒速日尊になります。
饒速日尊は天照大神から十種の神宝(とぐさのかんだから)を授かり、大和建国の任務を受けて哮ヶ峰(現在の生駒山)にいき、可美真手命が生まれました。
饒速日尊は大和建国の成功と功績を称えられ劔を授かり、可美真手命は大和地方の治政、十種の神宝により多くの方を救ったとされています。
石切神社の神様は「がん封じの神」
石切神社のお百度参り(本殿前から神社の入り口にたる百度石を行き来する)は有名で、平日では10人ほど、土日になれば50人ほどが参拝に訪れお百度を踏みにきます。
「でんぼ」という言葉は関西弁で、腫れ物のことです。
昔は皮膚にできた腫れ物が悪化して命を落とす人もいてたそうです。
最近では医療の進化により命を落とす人は少なくなりましたが、皮膚ではなく体内にできた悪性筋腫(がん)を断ち切るご利益があるといわれ信仰を集めているのが石切神社です。
でんぼという言葉は「伝法」からきたとされています。
伝法とは木津家に代々伝わる《禁断の秘法》とされており、病を治したとされていることからでんぼの神様と呼ばれるようになりました。
石切神社の参拝時間は?
神社は24時間いつでもお参りができます。
神社での参拝の基本は《二拝二拍子一拝》となっています。
形から入るのも大切ですが、気持ちや思いを込めて参拝することが大切です。
参拝の前には手水を行います。心身の浄化をすることが目的です。
2.柄杓を左手に持ち替えて、右手にかけます
3.再度右手で柄杓を持ち、左手の平に水を溜めます
4.左手に溜めた水で口をすすぎ、左手に水をかけます
5.柄杓に残った水を流して、元の場所に戻します
参拝の時に行う拍手や拝は神様に感謝を表す作法です。
2.胸の高さで手を合わせ、肩幅程度に手を開き2回打ちます。
3.1回拝をします
お百度参りも夜でもできますが、日中にいくとお百度紐があります。
お百度紐とは片方が結ばれた紐の束です。
結ばれた方を手に持ち、1周お参りするごとに1本折るというように数えられ、お百度参りが終われば奉納箱に納めます。
あとがき
でんぼの神様に病気を治してもらえるように、お百度参りをぜひしてみてください!
お百度参りは必ずしも100回お参りしなければならないわけではありません。
年齢の数だけ、決めた数だけと回る回数は人様々です。
神様に参拝する時に回数を報告すればいいですよ!
回数が大切なのではなく、気持ちを込めることが大切です。