普段何気なく使っているお箸。
実は、けっこう細かいルールが
たくさんあるってご存知ですか?
たとえば食事の途中、
次の料理を待つ間や飲み物を手に取る時などに、
お箸が邪魔だからといって食器の上にお箸を置くことは、
「渡し箸」といってマナー違反に当たります。
実は、私これ、
わりといい大人になるまでやっていました。
マナー違反と知った時は、
一緒に食事したことのある人たちの顔が次々に浮かんで、
サ〜ッと血の気が引きましたね。
ちなみに箸休めの時は箸置きを使うか、
なければお皿の縁にお箸の先を3cm くらい掛けて置くのが
マナーとされています。
今回は、お箸のマナーについて、
大人としてこれだけは知っておきたいというものをご紹介いたします。
…それにしても「渡し箸」とは、
わかりにくい名称だなと思います。
てっきり、
お箸からお箸へと食べ物を受け渡すことを言っているのかと思いました。
お箸を橋のように端から端へと渡すから
そう言うのでしょうか。
知っておきたい箸マナーその① 切る時は?
お箸で持ち上げられない、もしくは一口で食べられない大きさのものは、
一口大に切っていただくのが普通です。
ですが、
そのときの切り方にはマナーがあります。
まず、これをしたらNGというものから。
× お箸を、ナイフとフォークのように
片手に1本ずつ持って食べ物を裂く。
これはちぎり箸といって、マナー違反です。
鶏の唐揚げなど、どうしてもお箸で切ることができないものは
かじってもかまいません。
無理に大きな口を開けて
一口か二口で食べる方がみっともない場合もありえます。
大きいものは何口かに分けていただくようにしましょう。
正しい切り方はこちらです。
○ お箸を二本揃えた状態で持ち、
食べ物の奥から少しずつ押さえるようにして切る。
たまに、食べ物を両端からハサミのようにはさんで、
そのまま中央に向かって一気に力を込めてちぎる人や、
食べ物の中央にお箸を突き刺して、
そのままパカッとお箸を開くときの勢いで食べ物を裂く、
という切り方をしている人も見かけます。
これらはけっしてマナー違反ではありませんが、
切る動作そのものに、
“手っ取り早く切ってしまおう”という意識があらわれすぎていて、
食べ物に対して少し横着な感じがします。
お箸はそろえて持ち、少なくとも2〜3回の動作で
じっくりていねいに切るようにしましょう。
その方が、見た目に美しいのでおすすめです。
知っておきたい箸マナーその② 食べ終わりはどうする?
食べ終わりは“懐紙でお箸を拭く”のがマナーになります。
懐紙は家から持参します。
ハンカチやティッシュと一緒に
手元にしのばせておきましょう。
普通のお店にはあまり売っていませんが、
和の小物を取り扱っている雑貨さんでかわいいものが売っています。
そういうのをちょっと持っておくと楽しいですよね。
懐紙がない時はお店の紙ナプキンで拭いてもOKです。
このとき使った紙は、
テーブルに置いて行ったりせず持ち帰りましょう。
紙でお箸を拭く目的は、
お箸についた食事のよごれを落とすためです。
ソースや食べ物がついていたからといって、
くれぐれも、お箸の先をなめたりすることのないよう注意してください。
懐紙で拭ったらお箸を箸袋に戻します。
このとき、お箸を袋の最後まできれいに入れるのではなくて、
途中まで入れたら袋の先を折り曲げ、そのままテーブルに置きます。
先を折っておくことで、
それが使用済みのお箸であることがわかります。
まとめ
以上、気をつけておきたいお箸のマナーについて
お話ししました。
いかがでしたでしょうか。
マナーに気を遣うことは、少しきゅうくつだったりもするのですが、
自分が楽にふるまいたい気持ちをおさえて、
周りに不快感を与えないよう努力するという姿勢は、
他人への思いやりみたいなものとも
つながっているのかなあと思います。
ひとりよがりにならず、
周りの人を大切に思う気持ちというか。
だからでしょうか?
食べる動作がきれいな人って、
男女問わず、すてきな方が多いんですよね。
お箸にとどまらず、
マナーの世界は奥が深いなと感じます。
ではでは、参考になりましたら幸いです。