結婚式でのマナーって、従来よりも許容範囲が増えたと言われますが、服装、ご祝儀、当日の立ち居振る舞いなど、ゲストとしてのマナーはどうするべきか気になります。ここでは、初めて結婚式や披露宴に招待された方も、恥ずかしい思いをしないように当日のマナーや着て行く服装の注意点、持っていくご祝儀の金額の決め方を紹介していきます。
友人の結婚式や披露宴での当日のマナー
結婚式の当日は、時間には余裕をもって30分前ぐらいに到着するようにしましょう。遅刻は絶対に厳禁です!貴重品以外の手荷物、コートなどはクロークに預けます。結婚式がはじまると途中で出入りするのはマナー違反ですので、式が始まる前にトイレに行っておくのを忘れないでください。
結婚式には、神前式、キリスト教式、人前式など、さまざまなスタイルがありますが、キリスト教式にしても神前式にしても、結婚式は大切な儀式です。私語は慎んで携帯電話の電源を切っておくのは当然のマナーです。
キリスト教式は式場に入ると会場のスタッフが誘導してくれます。間をあけずにつめて座りましょう。参列者は起立、着席、拍手をして聖歌(賛美歌)を歌います。すべて司祭が指示をしてくれるので、それに従うだけで大丈夫です。聖歌(賛美歌)はたいていの場合、歌詞が配られるので、それを見ながらできるだけ歌うようにしましょう。
神前式は基本的には親族だけしか出席しせんが、まれに友人や知人も出席するケースもあります。神前式の場合、席や杯が人数分きちんと用意されているので、当日になっての欠席や遅刻は絶対にしてはいけません。もし行けなくなる可能性があるようでしたら事前に欠席の旨を伝えておきましょう。
結婚式がおわると、披露宴の受付をすませる必要があります。受付は、新郎側と新婦側がありますので、招待された方で「本日はおめでとうございます。友人の○○です」と挨拶するのがマナーです。そのあと、芳名帳にフルネームで、ていねいに署名します。代筆はマナー違反ですので必ず自分で記帳をしましょう。記帳したらご祝儀袋を両手で渡してください。
控え室に新郎新婦の両親がいたら、合間をみて「友人の○○です。本日はおめでとうございます。」と挨拶するのがマナーです。両親はたくさんのゲストに挨拶をしなくてはならないので短めの挨拶を心がけてください。
披露宴会場に入って席についても手荷物はテーブルには置かずひざの上に置くようにしましょう。小さなものでもテーブルの上に置かないのがマナーです。結婚式の会場で同じテーブルに初対面の人がいる場合は、こちらから自己紹介と挨拶をしておきましょう。テーブルの上には名前が書かれた席札や料理のメニューが置いてありますが、披露宴が終わるまで卓上に置いておき、最後に退席する時は持ち帰るのがマナーです。
招待客に続いて両親が入場し着席後、司会者の合図により新郎新婦が入場します。開宴を「今か今か」と待っているあなた。きっと同じテーブルの方々も気持ちは一緒でしょう。宴が始まるまでは、同じテーブルの方々との会話を楽しみましょう。もちろん大声での会話はマナー違反です。また一度自分の席に着いたら、あまり会場内をウロチョロするのは止めましょう。
出席者が全員着席したころで司会者が話し始めたら、いよいよ披露宴が始まります。静かに司会者の方の言葉に耳を傾けましょう。新郎新婦が入場する際には盛大な拍手で迎えてあげましょう。拍手はお祝いや祝福の気持ちを表します。大きな拍手で、宴の始まりを盛り上げることは、出席者の大切な役目です。
主賓や友人のスピーチにはちゃんと耳を傾け、最初と最後には盛大に拍手をしましょう。基本的には食事の手を休めるものですが、司会者やスピーチをする人が「どうぞ召し上がりながら」と言ってくれた場合は食事をしながらでも大丈夫です。また乾杯の時は、音頭に合わせて声を出して「乾杯!」と言いましょう。
乾杯のあと食事が配られ始めたら、リラックスして食事を楽しんでください。ケーキ入刀は前半のクライマックスとなります。司会者の合図で遠慮せずに前に出て写真撮影を撮ってください。祝辞や余興中は食事を続けてもかまいませんが、同じテーブルの人がスピーチをしている時は、食事の途中でも手を止めて耳を傾けましょう。トイレのタイミングは、スピーチの合間や歓談中に目立たないように行きましょう。
両親への花束贈呈まで進んだら食事の時間は終わりです。両家代表の挨拶がすめば、お開きとなります。退席の順番は特に決まりはありません。タイミングを見計らって退席してください。見送ってくれる新郎新婦、両家の親には、「今日はありがとうございました。」とお礼の言葉をかけるとよいでしょう。
友人の結婚式や披露宴に着て行く服装とは
男性のスーツの色や柄は一般的に、結婚式・披露宴では普通のダークスーツ(黒・紺色)のスーツ(略礼装)が基本でしたが、最近では結婚式での男性の服装に少し変化が見られるようです。10代から30代前の若い方の中に多い考え方で、「ダブルのブラックスーツではないもの」と考える人もけっこう多いようです。
最近では派手なスーツやソフトスーツでの参列も可能な結婚式ですが、年配の方も出席するきちんとした披露宴では、間違いの無いスーツの色や柄を選びましょう。
白や白に近いグレー、茶色に黒のビジネススーツなどは、結婚式では避けたほうがよいでしょう。スーツの柄は、無地か弱いストライプが無難。はっきりとしたストライプなどは厳かな場所ではふさわしくありません。レストランウェディングや、カジュアルな雰囲気で行われるパーティー等では許されそうですね。
ネクタイの色は披露宴から出席する場合、光沢のある白やシルバーが無難です。黒は柄が入っていても縁起が悪いのでNGです。スーツに合っていれば、パステルカラーのネクタイ。ピンクやライトブルーなどでも人気があります。ただ、結婚式に参列するならば、年配者にも好印象なものが好ましいですよね。柄の入ったものは、若者には人気があるものの、年配の方にはあまり好ましく思われませんので、なるべく無地で質感のいいネクタイを選ぶように心がけましょう。
シャツの色は、最近の結婚式ではパステルカラー程度の色合いのカラーシャツなら許容範囲とされる事が多くなっていますが、結婚式でのフォーマルスタイル、セミフォーマルスタイルの場合、基本は白シャツで柄は無地のものを選びましょう。
靴下の色は黒が基本です。白い靴下は好ましくありません。靴は、結婚式などフォーマルな席では、黒の靴を履いて行くことが正式なカラーですが、絶対に黒でなければいけない。というわけではありません。通常のゲストとして招かれた際や平服でOKというような式でしたら、ブラウン系の上品な革靴でも問題ありません。
靴のデザインについては、結婚式ではヒモ付きの「ストレートチップ」「プレーントゥ」が正装向けのフォーマルシューズとなっています。メダリオン(穴飾り)があるものは控えた方が良いでしょう。
結婚式や披露宴に必要なご祝儀の金額とは
結婚披露宴でお祝いのご祝儀の金額は気になるもの。 同じ結婚祝いやご祝儀でも相手が友人や同僚、兄弟姉妹など親族である場合、また自分の年齢によってもお祝い金額は変わってきます。
20代や30代では、友人や知人向けのご祝儀や結婚祝いは 「3万円」 、兄弟や姉妹向けは 「5万円」 が相場です。結婚式では金額や紙幣の枚数で偶数をさけます。ご祝儀の金額は、夫婦が別れることを意味する「偶数」や、4や9などの数字は縁起が悪いということで避けるのがマナーです。
ただし、ご祝儀や結婚祝いは「気持ち」が一番大事といわれるように、事情により「ご祝儀2万円」ということもありますよね。その様な場合は「1万円札1枚と5千円札2枚」 など包み方に工夫してみるといいでしょう。
お金は新札で、入れる方向にも注意してください。ご祝儀として渡すお金は、2人のスタートをお祝いする意味でも新札を用意するのがマナーです。また、中袋に入れる時のお札の方向は表向きにするのが基本です。人物が印刷されている右側を上にして入れるように気をつけましょう。
ご祝儀袋を汚さないためにも、ご祝儀を持ち運ぶときはふくさに包むとより丁寧な印象になります。結婚式などの慶事には、赤や朱色などの明るい色のふくさを使用するようにしましょう。
ご祝儀や結婚祝いはお祝いの気持ちですが、いくら包んだかということは一生残る事実なので、2万円か3万円などで、迷うくらいなら奮発して3万のほうが後々、後悔しないと思います。また、地域によってご祝儀の相場が異なる場合もありますので、不安があれば周囲の方に金額を聞いてみてもいいかもしれませんね。
まとめ
結婚式、披露宴は新郎新婦にとって晴れの舞台の日。ご年配の方や、会社関係者などさまざまな方が集まります。失礼のないようにマナーを守ってお祝いしましょう。