多くの人が悩まされている、つらい肩こり。毎日、長い時間パソコンの前に座っていたり、重い荷物を持ったりすることで、なかなか治らず、慢性的な痛みを抱えているという人も多いのではないでしょうか。
肩こりは、マッサージやストレッチ体操を取り入れて、一時的に痛みを軽減させることも出来ますが、日ごろの食べ物によっても肩こりをやわらげることも出来ます。今回は、血行が良くなる為の正しい姿勢や、肩こりの解消に役立つ普段のお風呂の入り方も一緒に紹介いたします。
肩こりの解消に良い食べ物とは?
肩こりは、血行不良が元で筋肉の硬直を起こすのですから、体の血行をよくすることで、痛みを軽減させることが出来ます。それでは、どのような食べ物が、肩こりに効くのでしょうか。
クエン酸
梅干し、お酢などの酸っぱい食べ物や、レモン、グレープフルーツ、イチゴ、キウイなどの果物類には、クエン酸が多く含まれています。クエン酸を摂取すると、疲労をこまめに回復させることにより、疲労が肩に蓄積した状態である「肩こり」の発生を防ぐのです。レモンなどのかんきつ類の果物に多く含まれていますが、梅はその中でもトップクラスの含有量です。
頑固な肩こりなどには、梅干しの果肉を肩コリの患部に直接貼り、乾いたら取り替えるという事を繰り返すと、頑固な肩コリもいつの間にか消えて無くなるそうです。
クエン酸は代謝をよくし、疲労物質を押し出すよう働きかける効果があります。疲労回復だけでなく、美肌効果も期待できます。
カルシウム
牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、シシャモ、イワシなどの小魚、ひじき、小松菜、しらす干しなどにも含まれているカルシウムは言わずと知れた骨を作る成分です。血液中のカルシウムが30%以上減ると、筋肉が硬直して痛みを感じるそうです。更年期を迎えた人の肩こり、五十肩などはカルシウム不足が原因となっていることが多いです。また、肩こりはストレスも原因で起こりますが、カルシウム摂取は、ストレス解消にも役立ちます。
コラーゲン
鶏皮、手羽先、豚バラ、豚足、とりがら、ふかひれ、サケ、エビなどなどにはコラーゲンが多く含まれています。コラーゲンは、身体中にある細胞を結びつける役割をもつ成分です。骨同士の摩擦を軽減する椎間板(軟骨)の主成分でもあります。椎間板が弱いと肩こりの直接の原因にもなりますので、摂取するようにしましょう。
ビタミンB1
豚肉、ゴマ、玄米、大豆、ウナギなどに多く含まれているビタミンB1は、肩こりを解消する働きがあります。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変え、筋肉や神経に供給します。それによって肩の筋肉の動きをスムーズにすることができます。
ビタミンB1のほか、ビタミンB6やビタミンB12などのビタミンB群も肩こりに効果的といわれています。ビタミンB1は玉ねぎと一緒にとると、より高い効果を得られるようです。
マグネシウム
魚介類、ホウレン草、玄米、豆類、豆腐、納豆、ワカメ、ヒジキなどに含まれているマグネシウムは、緊張した筋肉を和らげる作用がありますので、こり固まった筋肉をほぐしてくれます。
ビタミンE
たらこ、いくら、パセリ、しそ、ローズヒップ、アーモンド、アボカド、かぼちゃ、豆乳、大根の葉、ウナギなどに多く含まれているビタミンEは、血管を収縮させる神経伝達物質を抑制し血管を拡張して血行を良くする作用があります。血行不良を改善させるために、ビタミンEは不可欠な栄養分です。これも好き嫌いがあったとしても、どれかでは摂れる栄養素だと思います。
肩こりは温めたら解消する?
一般的に慢性的な肩こりの解消法としては、患部を温める方法が効果的です。これは、こった部分を温めることによって、血管が広くなり血流が良くなるからです。普段、家にある日用品を使って温熱療法を試してみましょう。
使い捨てカイロ
温度がほどほどで、あたたかさも持続しますので一番手軽に利用できるでしょう。直接肌に長時間つけていると低温やけどの原因になりますので、カイロが直接肌に触れないよう、タオルで包むか下着の上から当てるようにしましょう。ただし、いつも使っているとカイロを使わないと身体が冷えてしまうようになるので、痛みがひどいときだけ使うようにしましょう。
蒸しタオル
熱いお湯につけて硬く絞ったタオルを、袋などに入れて、乾いたタオルで包んで肩に当てます。電子レンジを使う場合は、ビニール袋に水気を硬く絞ったタオルを入れ1分程度加熱します。
ドライヤー
ドライヤーの温風を20センチくらい離して患部にあてます。やけどに注意して動かしながらあてましょう。
肩こりを解消するお風呂の入り方とは?
体を温めないと血行は良くならないので血行促進のためにもお風呂にはしっかりと浸かるようにしましょう。お湯の温度は40度以下に設定しましょう。温かいお湯に浸かることで、血の流れを良くして肩こりを解消することができます。
また、半身浴などをしているだけでは、体は温まるかもしれませんが、肩の筋肉自体を温めることはできませんので、お風呂に入る際には肩まで浸かるようにしましょう。最低でも10~15分は浸からないとなかなか体の芯まで温めることはできません。
しっかり温まったら、みぞおちのあたりまで浸かって、僧帽筋(そうぼうきん)や肩甲骨周りを意識しながら首や肩を前後や上下に動かしたり、回したりするストレッチをゆっくりと10回ほどくりかえしましょう。ゆっくりと優しくリラックスしてやることが大切です。また、手足の先などの心臓から遠い部分は血流が滞りやすく、血行不良の原因となっていることがありますので、体の末端部分からゆっくりほぐすのが効果的です。
入浴剤を入れる場合は、炭酸ガスの入ったものがおススメです。
炭酸ガスは血管を拡げて血行促進をもたらしますので、炭酸ガス入りの入浴剤を入れたお風呂に浸かると体中の血管を拡張してくれるため、体中の血行が促進され、肩まできちんと浸けることで、肩の周りの血行も良くなり肩こり解消につながります。
まとめ
今回、紹介したものは普段の生活でできることばかりですので、毎日の生活に取り入れて、つらい肩こりを少しづつ解消していきましょう。肩こりの原因はさまざまで、ストレスが原因の時もありますので、ゆっくりとお風呂に入ってリラックスすることも大切ですね。