虫は春や夏だけではなく一年中悩まされるものです。家の中に虫が出没するなんて、ありえないレベルで恐怖を感じる方もおられます。特に若い女性には、虫の恐怖に怯えている方が多いことでしょう。
マンションでは家の中に虫が出るというケースは少ないかもしれませんが、一軒家となるとどんなに新しい家でも油断していると侵入してきます。今回は、自宅に侵入してくる虫対策の方法をご紹介します。
自宅に侵入してくる虫の対策法
虫を処理するという考えを持つ前に、まずは侵入させないようにするところからはじめましょう。どんな家にも出る可能性はありますが、虫の侵入経路はだいたいは決まっています。
・壁や床の隙間
・排気口、排水溝
・エアコンの室外機
・網戸の隙間
・人の出入り(体に付着)
虫は、ドアや窓を開けていたのなら当然のように入ってきますが、その他にもどこかに隙間や穴があって、それが例え肉眼で確認出来ないぐらい小さな穴でも侵入してくる可能性が十分あります。こちらに関しては、テープなどで隙間を埋める、換気扇やエアコンのホースなどにはネットなどを張って塞ぐ必要があります。
また、あまり掃除をしていなかったり、垢やホコリなどが部屋に溜まっていると、それらを食べるために虫が自然と集まってきますので、部屋を清潔にして、きれいに掃除するよう心掛けましょう。
網戸の隙間からの侵入を防ぐのは、花粉も通さないような小さな網の網戸も市販されていて交換するのが効果的ですが、こちらは通風量が少ないというデメリットもありますので、敷地の外周の部分に虫除けの粉をまいて入りにくくしたり、提灯などを設置して、虫がそこに集まるようにするなどの対策をするのも良いでしょう。また、虫の好むえさ(虫が食べたら死ぬようなもの)を置いておくのも効果的です。
虫と一緒に家に帰って来ることもあります。外出をすれば、洋服やカバン、髪の毛、体、などに潜んでいる可能性があります。家に入る前に、玄関前で洋服、カバンなどその他の持ち物も虫が潜んでいないか確認して家に入る前に落としましょう。洗濯物に関しては目差し確認をして部屋に入れる前に振り落としましょう。
既に虫が侵入していて繁殖している場合もあります。去年退治した虫の卵がどこかにあったり、引越しする前から家に虫が潜んでいて繁殖しているような場合は、定期的にバルサンをする、奥の届かないところまで掃除を徹底する、このような対策が有効的です。
虫が入ってこない家、そして虫が繁殖しない家にしていくことが重要です。
・隙間を無くす
・部屋をきれいにする
・ゴミは封を閉めてすぐに捨てる。
・部屋に入る前に虫を振り落とす。
・定期的にバルサンをする
虫の駆除方法
基本的にどの虫も、成虫、幼虫ともに殺虫剤を使って駆除できます。ただし、卵に殺虫剤をかけても効かない場合が多いので注意してください。また、殺虫剤で駆除できるのは今いる虫のみで、これから家の中に入ってくる虫や繁殖していく虫に対しての予防効果はありません。一般的に販売されている商品では、そこまで殺虫効果が残るものはありませんので、侵入させない対策が大切です。
自宅に虫を侵入させない正しい窓の開け方
意外と知られていないことで重要なのですが、横にスライド式で開く一般の窓の場合、網戸をスライドして左右入れ替えて、どちらの窓を開けるか選択できるというのは間違いで、最初から窓を開けてよいのは片方だけと決まっているということです。
窓というのは、左右が重なり合う中心の枠の部分があり、ここで手前の窓がどちら側かを判断でき、窓を開けてよいのは室内から見て手前側の窓です。
手前側と同じ側に網戸をセットして、奥側の窓の窓枠と網戸の枠に隙間が無いことを確認しましょう。通常この部分は網戸の枠の方にゴム又は、毛の様なものが付いており隙間を埋めて、虫が侵入しないように作られています。
年数が経って劣化して潰れていたりして役割を果たしていない場合は、100均やホームセンターで換えのものが売られているので交換しましょう。特に注意するのは一番上と一番下ですので、しっかり隙間無く取り付けましょう。
反対の窓を開ける場合は、窓を全開にしていたら、窓の端側の枠と網戸の中心側の枠が重なり隙間が無くなるので虫は侵入できませんが、問題なのは中途半端に開けているときです。横から見るとわかりますが、網戸の枠とガラス面に、大きな隙間が開いてしまい虫の侵入を許してしまいます。
つまり、正しくない側を開ける場合は、全開か全部閉めるかの二択しかありませんので、もう一度、自宅の窓の開け方は正しいか確認してみましょう。
虫除け効果のあるハーブとは
乳幼児や小さな子供がいる家庭など、防虫剤や殺虫剤を使うのはなるべく避けたいところです。そこで、香りのパワーで虫を遠ざける効果のあるハーブをご紹介します。ハーブは虫が嫌いな臭いを発するので、害虫などが寄りにくくする効果を持っています。小さな子供がいる家庭など、植物の成分で虫除けできるという意味ではハーブはおすすめでしょう。
ペパーミント
非常に生育力が強く、大して世話をしなくても成長するので、初心者の方にもおすすめのハーブです。ミントに含まれるメントールに虫に対する忌避効果があり、ペパーミントは数あるミントの中でも特に含有量が多く、ハッカがこれにあたります。
ペニーロイヤルミント
蟻、ノミ、カメムシなどの害虫に効果があり、ペットの虫除けにもよいでしょう。ペットの通り道に鉢植えを置いておくと良いかもしれません。
レモングラス
レモンのような香りが爽やかで、すがすがしいレモングラスには、シトラールという蚊が嫌いな成分が含まれているので、そのため蚊よけになることが実証されています。
タイム(コモンタイム)
タイムは、蚊やハエ、ダニなどに除虫効果があるといわれていて、家の周囲などに植えておくと害虫から守ってくれます。
バジル(スイートバジル)
バジルといえばピザやパスタには欠かせないハーブ。バジルに含まれているシオネールという成分に、ハエ、蚊を寄せ付けない効果があります。消毒剤としての働きもあり、生の葉は虫さされの治療にも使われています。
ローズマリー
ローズマリーは衣類の虫除けにも使われる香りの成分(カンファー)を含んでいます。昔から洋服ダンスなどに使われていた樟脳(しょうのう)の香りです。衣類の虫、蚊などに効果があります。剪定した時の枝を乾燥させて布などに包み、タンスに入れれば衣類の防虫になります。また、消臭効果・抗菌作用もあるため、肉料理にも頻繁に用いられています。
ラベンダー
ラベンダーに含まれているリナロールと酢酸リナリルという成分には、虫に対する忌避効果があります。蛾、ハエ、ノミ、蚊などに効果がありますが、特に蛾に対しての効果が高いです。
カレンソウ(蚊連草:ローズゼラニウム)
様々な色の花をつけるゼラニウムですが、虫除けに効果のある香りを出すのは花ではなく葉っぱです。植物自身の香りであるシトロネラールという成分は蚊に対する忌避効果と、蚊の大好きな二酸化炭素を察知する能力を低下させる効果があり、蚊連草にとまった蚊は炭酸ガスを察知する能力が鈍り、刺しにくくなります。
ローズゼラニウムの葉に香りが残っていれば、摘んだ葉を容器に入れておくだけでも虫除け対策になります。
ニーム
蚊やハエだけでなく、ゴキブリ、コガネムシなど200種類以上の害虫に効果があるとされる、まさに虫除けのための植物です。虫除け効果が高いので窓辺においておくとイヤな害虫が室内に入ってきません。
また、葉っぱをクローゼットなどに置くと、衣類の防虫効果もあります。殺虫成分のある葉や実から抽出したニームの液体をスプレーなどをすることで、蚊やゴキブリなどの虫除け対策にもなります。
ハーブを虫除けに使う方法
もちろんそのまま植えておくだけでも効果はあるのですが、さらに香りを楽しみながら家中の害虫対策に使う方法もあります。ラベンダーなどは乾燥させても十分香りがするので、鉢植えを置けない場所にはポプリにして置くことで虫除け効果が期待できます。
葉っぱを煮出してスプレーにする
1 鍋にハーブとひたひたの水を入れて15分ほど弱火で煮出します。
2 それをスプレー容器に入れて、虫が気になる網戸やカーテンなどにスプレーする。
乾燥させてポプリにする
1 収穫した枝や葉を風通しの良い場所で乾燥させる。
2 乾燥すると、葉が小さく落ちてしまうものは不織布などに入れる。
まとめ
虫は、苦手な人にとっては本当に苦手な存在ですが、避けては通れない存在でもあります。しかし虫にとって快適でない空間は、いくらでも作ることが可能です。今回の記事を参考にして頂き、できることだけをやってみてもかなり効果はあります。しっかりと予防策を練って快適な生活を送りましょう。