毎年、お彼岸の時にはお墓参りをかかさないという人も少なくないと思います。しかし実際には、お彼岸の墓参りはいつ行けばいいのか?そして、服装は何を着ていくのか?持ち物などのマナーなどを正しく知っている人は少ないと思います。そこで今回は、お彼岸のお墓参りの疑問についてご紹介します。
お彼岸の墓参りはいつ行けばいいの?
はるか昔にインドからいくつもの国を経て日本に伝わってきた仏教ですが、そこには日本独自の習わしや慣習がいくつかあります。その一つが、春と秋のお彼岸で、お彼岸にお墓参りをするのは日本独自の習わしです。
お彼岸の期間とは、春分の日・秋分の日それぞれを真ん中に挟んで、その前後3日、合計7日間となります。
●秋のお彼岸は秋分の日を真ん中に挟んで前後3日の合計7日間
お彼岸に入る日のことを「彼岸入り」といい、お彼岸最後の日を「彼岸明け」といいます。また、真ん中に位置する春分の日・秋分の日は「中日」と呼びます。
お墓参りは、このお彼岸の期間であればいつ行っても良いと言われています。もちろん毎日お墓参りへ行く必要はなくて、7日間の中で、都合のいい一日を選んでお墓参りすれば大丈夫ですが、中日にお墓参りに行く人が多いようです。そのため中日は霊園周辺の道路などが非常に混雑しますので、中日を避けて、前後に行ったほうが混雑は少ないかもしれません。
お彼岸の墓参りの服装マナーとは
子供のころは、気にしないでお墓参りにいったものですが、結婚をして相手の家族と一緒にお墓参りにいく場合などには、どんな服装で行けばいいのか気になります。
お彼岸のお参りは、普段の生活の中でご先祖様に会いに行くというものですので特に決まりはなく、基本的には平服で大丈夫ですが、場違いに極端に派手な服装や、香りの強い香水などは一般常識として避けた方が良いでしょう。
もし心配なら黒系の服装で行けば間違いありません。
お彼岸の時に法要がある場合には、礼服を着用しなければならないかどうかを事前に確認しておきましょう。
お彼岸の墓参りに持っていく持ち物とは
●火をつける物(マッチ、ライター)
ゆるやかな風でも、なかなかロウソクやお線香に火が着けられない場合があるので、ライターは風防がついたものを選ぶと、屋外で火を点けるのに便利でしょう。
●数珠
●お線香
●ロウソク
●お花
お花は墓石に2つある花立てに合わせて、2束用意しましょう。仏花と言えば菊のイメージが強いですが、基本的に花の種類について決まり事はありません。一般的には、白や淡い色が多く選ばれています。
●お供え物
お彼岸の食べ物と言えば、「おはぎ」や、「ぼたもち」ですが、こちらも特に決まり事は無いので、故人が好きだった品物をお供えするのが良いでしょう。
※おはぎも、ぼたもちも同じものですが、季節によって呼び方が変わります。
(秋=おはぎ、春=ぼたもち)
●お墓掃除の道具
スポンジ、たわし、雑巾、歯ブラシ、ゴミ袋などがあると便利です。敷地によっては雑草がかなり生えている場合もあるので、軍手も持っていく方が良いでしょう。バケツ、ほうき、ちりとりは、霊園に置いてある物を借りられることが多いです。
お墓掃除、お参りの流れ
お墓についたら、合掌一礼してから雑草を抜いたり、ごみを拾ってお墓の石を拭きます。それから花立てに水を入れて持参したお花を飾り、お供え物を添えます。お線香に火を点け香炉に立てるか、線香皿に横に寝かせて置きます。故人と縁の深い人から順番に、心静かにお参りしましょう。
<注意点>
お線香の火は手であおいで消しましょう。人間の口は悪行を積みやすくけがれている為、仏様に供える火を消すには相応しくないとされています。
また、帰り際に故人が好きだったお酒を墓石にかける人を時々見かけますが、 墓石が変色したりすることがあるので控えた方が良いでしょう。お供え物も置きっぱなしにせず、きちんと持ち帰るのがマナーです。
まとめ
地域の慣習や家庭での決まりごとがあるかもしれませんが、全てにおいてこれでなければいけないと言った決まりごとはありません。お墓が遠く、しばらくお墓参りにいけていない人も、お彼岸の時にはぜひお墓参りに行くことを考えてみてください。