いまや贈り物の定番となったフラワーアレンジメント。お花の存在は心を豊かにしてくれます。
動物とちがって、鳴いたり動いたりするわけではないのだけれど、それでも、ていねいに作り込まれたお花というのは、こちらに向かって何か、たえず呼びかけているような、そんな不思議な感じを起こさせてくれるものです。
私なんかは、それを作り手さんの『想い』とか『情熱』というふうに呼んでいます。
無造作に束ねられたお花でも、そこから広がる物語を想像できたら、それは作り手さんの想いを乗せた作品ということになるんじゃないかなと個人的には思うのです。
だから、どちらかと言うと花束よりもフラワーアレンジメントの方がいろいろ感じられるので好きですね。
ただ、フラワーアレンジメントに関しては、まだまだ謎な部分も多いです。
たとえば、『どう見ても水に挿さっていないのに、あのお花はどうして枯れないの?』なんか、誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
フラワーアレンジメントに使われる生きたお花は、長く生きられるように何か工夫されているのでしょうか。
以下、まとめましたので、順に見て行くことにしましょう。
フラワーアレンジメントの水やり方法
フラワーアレンジメントとは、カゴや箱などの花器に吸水性のスポンジを入れ、それに花を挿したものを言います。なので、基本的に、花瓶の水を取り替えるようには水を換えることができません。
普段のお手入れは、スポンジが乾く前に水を足してやることでおこなわれます。夏場は毎日、冬は数日おきに、中の水位を確認しながら水を継ぎ足しましょう。
さらに、霧吹きで、花、葉、葉の裏に水を吹きつけます。お花は乾燥を嫌いますので、飾るときは直射日光を避けて、風の当たらない場所に置いてください。
また、中に氷を入れておくと、雑菌が繁殖しにくくなるため、おすすめです。お花を長持ちさせるコツです。
フラワーアレンジメントと花束の違いは?
フラワーアレンジメントと花束は、似ているようですが、やはり根本的に違います。
というのは、花束は文字通り、花を束ねただけのもので、もらった人は、それをそのまま花瓶に挿すことも、バラして自分の感覚で花瓶に生けることも自由です。
それに比べると、フラワーアレンジメントは、まだ、“作品”の趣が強いです。
もらったらそのまま飾れるように、花器もお花の配置も、生けた人によって計算されて作られていますし、もらった側も、もともとのデザインを崩さないことを暗黙の了解として承知しているような感じです。
どちらにも言えることですが、日常的に、生きたお花を飾る習慣のあるお家はそうそうないでしょうから、そういうお家にお花を贈ると、特に喜ばれます。
お花が家にやってくることの新鮮な驚きと喜びは、誰もが持っている感情なのです。
ただ、いきなり大きな花束をもらっても、家に、飾るための花瓶がないと、普通は、途方に暮れてしまいます。
すぐに枯らしたくないので、とりあえず流しに水をためて挿しておくけれど、明日中に何としても花瓶を調達して来なければ、台所が使えない…なんてことも考えなければならないのです。
ちょっと、負担ですよね?
その点、フラワーアレンジメントならば、花と花器がセットになっているので、いただいたらそのまま飾ることができます。それに、お花は花器の中の吸水スポンジに挿してあるので、水やりの必要がありません。
お花が咲いているところをより長く楽しめるのは花束ですが、フラワアーアレンジメントの方が、ぱっと見の完成度が高いのと、すぐに飾れる、水を換える手間が省けるといったお手軽さもあり、ギフト向きであると言えます。
まとめ
ロマンチックで、見る人を幸せな気持ちにしてくれるお花たち。
ですが、何にせよ、お花というのは寿命が短いものです。長く楽しめると言っても、一ヶ月もつわけではありません。
フラワーアレンジメントと花束のどちらを送るか迷ったときには、相手方のお家に花瓶があるかどうか等、実際的なことも考慮して決めるのが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。ご参考になれば幸いです。