マチュピチュといえば、ペルーに位置する有名な世界遺産の一つで、霧の中に浮かび上がるその幻想的な姿から「天空の城」、「空中都市」などと呼ばれています。
はるか昔15世紀のインカ帝国の遺跡であるこのマチュピチュ、実は王族や貴族が避暑地として利用するための別荘だったのだそうです。
いつかは行ってみたいけど、ペルーというとなかなか行ける距離じゃありませんよね。
そんな人にぴったりなのが、日本のマチュピチュ「竹田城」なんです!
竹田城の別名は「天空の城」
竹田城は兵庫県朝倉市和田山町にある城で、石垣もほとんど当時のまま残っており、日本にある山城としては最大規模となっています。
実はこの竹田城も条件が整うと雲海に浮かんだように見えるため、いつしか「天空の城」と呼ばれるようになり、日本のマチュピチュとして人気を博しています。
でも、雲海が発生するのは様々な条件が偶然重なった時だけで、もし見られたらかなりラッキーだと言えます。
雲海が発生しそうな時を狙って行ったとしても見られないことの方が多いでしょう。
しかし、竹田城を実際に訪れるとその圧倒的なスケールに衝撃を受ける人が後を絶ちません。
雲海がなくとも、四季折々の豊かな自然で私たちに楽しませてくれます。
もともと絶景を楽しめるスポットなので、春に咲く見事な桜や、夏の青空に映える山城の緑と石垣のコントラストなど、その季節によって違った顔を見せてくれる竹田城。
人気なのも納得ですよね!
秋は雲海と紅葉、冬は雪化粧した石垣を楽しむことができます。
そしてこれは何も晴れの日に限ったことではありません。いざ竹田城へ行くその日に雨が降ってがっくり肩を落とす人もいるかもしれませんが、ここの地域は天気が急変することが頻繁にあるので、それも日常茶飯事です。
竹田城に関して雨はその魅力をさらに引き出す名脇役。
雨の中のしっとりとした雰囲気や、霧が発生した中の幻想的な竹田城は、どれもインスタ映え確実ですよ。
雲海に浮かぶ竹田城を見ることができる時期や時間は?
そうは言っても、やっぱり雲海に浮かぶ竹田城が見たいという人は多いと思います。
そこを狙って行くには、どのような条件だと雲海が発生するのかを知る必要がありますよね。
まずは雲海ができるメカニズムから探っていきましょう。
竹田城に発生する雲海の正体は、円山川から発生する霧です。昼間温められた空気が夜に冷やされ、川の水温より低くなると霧が発生します。
そのため、昼夜の気温差が10℃以上あるような寒暖差の激しい日ほど、この雲海は発生しやすくなります。
時期的には9月から11月、時間は明け方から午前8時ごろまでが一番発生しやすいので、朝早く出発する必要があります。
雲海が出やすい条件は、他にも以下の4つが挙げられます。
・湿度が高く十分な放射冷却がある
・よく晴れている
・前日の日中の気温と、当日の早朝の気温差が激しい
・風が弱い
これらの条件が揃うと、幸運にもマチュピチュのように天空に浮かぶ竹田城を見ることができますよ。
雲海に浮かぶ竹田城を撮影するならココ!
雲海に浮かぶ竹田城を撮影する際は、竹田城をどこから見たいかによって撮影場所も異なります。
雲海が辺り一面に広がり、自分を包み込むような景色を楽しみたいという方は、竹田城に登城するのがおすすめです。
まるで自分が天空の城の住人になったようなシチュエーションは、一生に一度味わえるかどうかの忘れられない体験となるでしょう。
また竹田城に登った場合、もし雲海ができなかったとしても城跡を散策してその雄大な景色を楽しむことができるので、天気が微妙な時には良いかもしれません。
雲海に浮かぶ竹田城を外から見たいという時は、立雲峡に登ると良いでしょう。
立雲峡は竹田城の向かいの山にある展望スポットで、雲海に浮かぶ竹田城を程よい距離から眺めることができます。
外側から見ると、本当に空に浮かんでいるかのように見えるので、マチュピチュのような雰囲気で撮影したいという時にはこちらがおすすめです。
まとめ
いかがでしたか。
竹田城は息を飲む美しさと圧倒的な迫力で見る者を魅了します。
雲海が広がった時には、目の前の景色から1時間でもじっと目を離せない人もいるほどです。
四季折々の自然が楽しめるという点ももちろん魅力ですが、老若男女問わず登りやすいというのも人気の秘訣かもしれません。
ぜひ今年の秋は、雲海に浮かぶ竹田城を見に行ってみてください。