「元旦には火を使ってはいけない」こんな風習を聞いたことがありませんか?
火を使わない=火を使った料理をしない、お風呂に入らないということですね。
でも、どうして火を使ってはいけないのでしょうか。
またそんな言い伝えがある地域でどうしても火を使いたくなったらどうすればいいのしょうか。
今回は元旦に火を使ってはいけないことに関してご紹介していきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。
元旦は火を使わないほうが良い理由!
元旦に火を使ってはいけない理由、それは「火の神様を働かせないために」なのです。
日本では古来より万物に神様が宿るという考えが根付いています。
いわゆる八百万の神というものですね。
当然、かまどにも神様が宿るわけです。
正月に火を使うということは
「火の神様に休んでいただくことができない」
ということになり縁起が悪いということになるのです。
お正月には様々な神様にも休んでいただきましょう。
元旦に火を使いたい場合は?
また神様は懐の広いお方です。
どうしても火を使いたくなった場合は、火の神様に感謝の言葉を心の中で呟いてから使うといいでしょう。
また、元旦には火を使う以外にも様々なタブーがあります。
そうしたタブーのほとんどすべてが神様にまつわることで、もともとは三が日が対象になっていたのです。
3日間徹底して火を使わない、つまり料理しないというのは憧れもありますが、現代ではなかなか現実的ではないですよね。
そこで今はお正月の朝、元旦のみになっているわけです。
つまり風習といえど時代に合わせて変化はあるということです。
火はいつから使って大丈夫?
正月には火の神様を怒らせることになるから火を使ってはいけない、という風習が少しずつ変化していき今は「元旦は火を使ってはいけない」となったのが現代ですね。
地域によって差はありますが、全国的に定着しているのは「元旦には火を使った煮炊きをしてはいけない」というものです。
元旦というのは元日の朝、という意味です。
つまり一月一日の朝のことですね。
このことから正月のお昼からであれば火を使っても大丈夫ということになります。
お風呂に関しても昔は薪を燃やしていたことから、同じく火の神様を怒らせることになるので元旦にはお風呂に入らないという習慣がある地域もあります。
こちらも同じく元旦なので一日のお昼からは入っても大丈夫です。
基本的には元旦にお風呂に入らないという地域では一日の夕方に入るのです。
元旦に火を使わないで食べられるおすすめメニュー2選
最後にそんな元旦に火を使わないで食べられるメニューをご紹介したいと思います。
おせち料理
まずは定番中の定番、おせち料理です。
そもそもおせち料理自体が「お正月に火を使わないために保存のきく料理」としての成り立ちがありますのでこちらは外せませんね。
またおせち料理の中身も一つずつ意味があり縁起がいいものになっているので、ゲン担ぎにもなりますね。
おせち料理は日持ちのするものから作り始め、12月の28日ごろから三日間ほどで完成させることが多いです。
また最近はスーパーやデパート、ネットなんかでも購入できるおせち料理があります。
あらかじめ予約しておけば安心して元旦におせち料理を食べられますね。
刺身
火を使わない食べ物の定番と言えば刺身です。
生魚をそのまま食べるというのもまた日本ならではの習慣。
めでたい席で出されることも多いので正月にもぴったりです。
こちらは捌くのが難しいのであれば、スーパーや鮮魚店で予算に応じて盛り合わせを作ってくれますので利用してみてはいかがでしょうか?
刺身の盛り合わせが並ぶだけで食卓が一気に華やかな雰囲気になりますね。
番外編 お雑煮
番外編として火を使わないわけではありませんが、お正月と言えばお雑煮ですね。
お雑煮もまた元旦に食べるという風習、文化がありますので火は使ってしまいますがぜひ召し上がってください。
元旦は火を使わないとする地域でもお雑煮だけは特別、というのが定番になっています。
そこまで「火を絶対に使わないんだ」と決めていないのであればお雑煮は作ってもいいのではないでしょうか。
まとめ
今回は元旦に火を使ってはいけない理由などをまとめてみました。
もともとは火の神様をお正月に休ませるために生まれた習慣ですが、実は普段家事をしている妻に一日くらい休んでもらおう、という意味合いも近年では込められています。
今は料理もスーパーやネットを利用して購入できるので、習慣にあわせて正月くらいはゆっくり休むつもりで火を使わないという選択をしてもいいのではないでしょうか。
なんにせよ「お正月くらいは休みたい!」というのは神様も人も一緒ということですね。
それでは火の神様と一緒にゆったりとしたお正月を迎えてください。