朝寝坊してしまって準備する時間がないという時、
車の中で髭を剃れば効率的だと思ったことはありませんか？
あるいは、
既に運転中の髭剃りを実践したことがあるという方もいるかもしれません。
電車で化粧をするのはマナー違反というのは周知の事実ですが、
車の中で口紅を塗りなおす女性がいるように、
車は一種のプライベート空間とも言えます。
そのため車内でなら、
髭剃りもして良いのではないかと思いますよね。
車で髭を剃るとカスが落ちて
衛生的ではないという見方もありますが、
それ以前に、
運転中の髭剃りはもっと重大な問題であることをご存知でしょうか？
それは交通安全義務違反になるということです。
これは、駐車場などで停車している場合は含まず、
走行中や赤信号での停車中など、
運転中での髭剃りのことを指しています。
運転中の携帯使用が違反になることは、
自動車学校の教習でも教わるし、
免許を持っている方なら誰でも知っているはずです。
しかし、髭剃りもダメというのは聞いたことがないですよね。
なぜ髭剃りをしてはいけないのでしょうか。
今回は運転中の髭剃りや、
片運転をした場合の違反や罰金について詳しく解説していきますよ！
車の片運転が違反になる!?
車で髭剃りをすると、
当たり前ですが片手で運転することになってしまいます。
携帯を操作しながら運転するのに比べれば安全な感じはしますが、
実は、片手で運転すること自体が違反になる可能性があるのです。
車を運転する人は
「安全に運転をするという義務」があります。
安全運転でなければ、事故を起こしてしまいますから当然ですよね。
もちろん、これは道路交通法の第70条に以下のように明記されています。
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（安全運転の義務）
車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。
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出典：道路交通法 第70条
かなりざっくりとまとめてありますが、
確実に操作できないような状態での運転や、
正確に周囲の状況を把握できないような運転は、
安全運転義務違反になるということなのです。
したがって、運転中の髭剃りはもちろん、
片手でパンを食べながらの運転などの片運転も、
テレビや景色を見ながらの脇見運転も
違反になってしまうというわけです。
でも、片運転自体がダメだと
シフトレバーを握っていても違反になりますよね。
つまり、片手で運転すること自体は違反ではなく、
ハンドルを操作していない方の手で
注意散漫になるようなことをしていると違反になるというわけです。
片手に髭剃りを持っていては、危ないと思ったときに
とっさに両手でハンドル操作して避けることが難しいですからね。
片運転の違反点数や罰金は!?
片運転の違反点数と罰金について解説していく前に、
例として携帯電話使用で検挙された場合についてご紹介します。
運転中の携帯電話使用に関しては、
携帯電話普及に伴い道路交通法が改正され罰則が強化されました。
ちなみに携帯電話使用の違反点数と罰金は以下の通りです。
・運転中に携帯電話使用していた場合…1点、6,000円の反則金
・運転中の携帯電話しようにより事故を起こした場合…2点、9000円の反則金
これを見ると分かるように、同じ運転中の携帯電話使用でも、
それによって事故を起こしたかどうかによって、
違反点数と罰金が変わってきます。
携帯電話に関して言えば、
使用していただけですぐに検挙されますが、
髭剃りなどを使用しながらの片運転では、
すぐに検挙されることはあまりありません。
これは、運転中の携帯電話使用の禁止については、
道路交通法第71条五の五で明記されていますが、
片運転の禁止については
明記されていないからだと考えられます。
しかし、もし人身事故を起こした時に片運転をしていたと分かれば、
それは安全運転義務違反の罰則の対象となります。
これは、2点から20点の範囲でつく「交通事故の付加点数」に＋αで、
安全運転義務違反の2点と反則金9000円が追加されるということです。
そこまで深く考えていなかった片運転も、
もう一方の手で食事したり髭剃りしている場合はれっきとした違反になります。
事故を起こしてから後悔しても後の祭りですよね。
これを機に、ちゃんと安全な運転ができているか、
運転中の髭剃りを含め、普段の運転を見直してみてくださいね。
まとめ
運転中の髭剃りも事故を起こさなければ大丈夫と思わず、
普段から安全な運転を心がけることで事故を未然に防ぐことが大切です。
片運転が重大な事故に繋がりかねないという意識をしっかりと頭に留めて、
運転する人の義務である安全運転を心がけましょう。
