竹田城と言えば「東洋のマチュピチュ」として近年一気に有名になった日本の名城百選にも数えられるお城です。
標高350mを越える山の上に構えられたお城は、まさに東洋のマチュピチュと呼ばれるにふさわしい不思議な魅力で溢れています。
その中でも特に山間を覆う雲海に浮かび上がるその城跡はまさに「天空の城」。
多くの観光客が雲海の中に見える城という幻想的な光景を楽しみに訪れるお城ですが、今回はそんな竹田城で雲海を見られる確率、写真撮影のポイントなどについてまとめてみました。
竹田城の別名は「天空の城」
竹田城は兵庫県朝倉市和田山町にある城で、石垣もほとんど当時のまま残っており、日本にある山城としては最大規模となっています。
実はこの竹田城も条件が整うと雲海に浮かんだように見えるため、いつしか「天空の城」と呼ばれるようになり、日本のマチュピチュとして人気を博しています。
でも、雲海が発生するのは様々な条件が偶然重なった時だけで、もし見られたらかなりラッキーだと言えます。
雲海が発生しそうな時を狙って行ったとしても見られないことの方が多いでしょう。
しかし、竹田城を実際に訪れるとその圧倒的なスケールに衝撃を受ける人が後を絶ちません。
雲海がなくとも、四季折々の豊かな自然で私たちに楽しませてくれます。
もともと絶景を楽しめるスポットなので、春に咲く見事な桜や、夏の青空に映える山城の緑と石垣のコントラストなど、その季節によって違った顔を見せてくれる竹田城。
人気なのも納得ですよね!
秋は雲海と紅葉、冬は雪化粧した石垣を楽しむことができます。
そしてこれは何も晴れの日に限ったことではありません。
いざ竹田城へ行くその日に雨が降ってがっくり肩を落とす人もいるかもしれませんが、ここの地域は天気が急変することが頻繁にあるので、それも日常茶飯事です。
竹田城に関して雨はその魅力をさらに引き出す名脇役。
雨の中のしっとりとした雰囲気や、霧が発生した中の幻想的な竹田城は、どれもインスタ映え確実ですよ。
竹田城の雲海を見ることができる時期や時間は?
そうは言っても、やっぱり雲海に浮かぶ竹田城が見たいという人は多いと思います。
そこを狙って行くには、どのような条件だと雲海が発生するのかを知る必要がありますよね。
まずは雲海ができるメカニズムから探っていきましょう。
竹田城に発生する雲海の正体は、円山川から発生する霧です。
昼間温められた空気が夜に冷やされ、川の水温より低くなると霧が発生します。
そのため、昼夜の気温差が10℃以上あるような寒暖差の激しい日ほど、この雲海は発生しやすくなります。
雲海は9月の下旬頃から4月の上旬頃にかけて現れます。
時期的には9月から11月、時間は明け方から午前8時ごろまでが一番発生しやすいので、朝早く出発する必要があります。
雲海が出やすい条件は、他にも以下の4つが挙げられます。
- 湿度が高く十分な放射冷却がある
- よく晴れている
- 前日の日中の気温と、当日の早朝の気温差が激しい
- 風が弱い
これらの条件が揃うと、幸運にもマチュピチュのように天空に浮かぶ竹田城を見ることができますよ。
さて、そんな竹田城をより楽しむための雲海ですが、気象による現象のためいつでも見られるというわけではありません。
竹田城で雲海が見れる確率
雲海を見るにはかなり細かい条件があるということが分かりますね。
こちらのサイトでは雲海が見られる確率が調べられます。
予定を立てる際は天気予報をよくチェックし、雲海が出現しやすい気象条件をなるべく満たす日を選びましょう!
竹田城跡の楽しみ方
竹田城はお城は残っておらず、城跡のみが現存しております。
しかし標高350m以上の山の上には未だに立派な石垣などが残されており、悠久の歴史を感じられる素晴らしい城跡です。
竹田城跡の楽しみ方としては「中から楽しむ」というものと、「外から楽しむ」という2パターンがあります。
もちろん竹田城跡まで行き、歴史を感じながら山間に浮かぶ雲海を見下ろすのもまた素晴らしいのですが、雲海に浮かぶ城跡、天空の城を見るのであれば外からの楽しみ方になりますね。
そんな竹田城を外から楽しむポイントとして最も有名なのが「立雲峡」です。
こちらの立雲峡から見られる雲海に浮かぶ天空の城はまさに絶景。
他では味わうことの出来ない幻想的な光景は、竹田城ならではの唯一無二のものとして非常に人気を博しております。
竹田城のアクセス方法や駐車場は?
竹田城は兵庫県の朝来市というところにあります。
公共交通機関をご利用の場合
JR播但線の竹田駅で下車後、登山で向かうか、そこから天空バスを利用するか選べます。
天空バスは竹田城跡停留所まで出ています。
車で行く場合
北近畿豊岡自動車道・播但連絡自動車道の和田山ICでおります。
その後、約10分ほどで山城の郷駐車場まで行けます。
その後は登山ですね!登山は徒歩で約40分。
気合いを入れて登りましょう。
竹田城の駐車場
車で行く際の駐車場ですが、最寄りの山城の郷駐車場は約100台が停められる大きな駐車場になっております。
ほかにも竹田駅周辺には400台ほど収容可能な駐車場もありますので、駐車場に関してはあまり心配する必要はありません。
竹田城跡の写真スポット!
雲海に浮かぶ竹田城を撮影する際は、竹田城をどこから見たいかによって撮影場所も異なります。
雲海が辺り一面に広がり、自分を包み込むような景色を楽しみたいという方は、竹田城に登城するのがおすすめです。
まるで自分が天空の城の住人になったようなシチュエーションは、一生に一度味わえるかどうかの忘れられない体験となるでしょう。
また竹田城に登った場合、もし雲海ができなかったとしても城跡を散策してその雄大な景色を楽しむことができるので、天気が微妙な時には良いかもしれません。
雲海に浮かぶ竹田城を外から見たいという時は、立雲峡に登ると良いでしょう。
立雲峡は竹田城の向かいの山にある展望スポットで、雲海に浮かぶ竹田城を程よい距離から眺めることができます。
外側から見ると、本当に空に浮かんでいるかのように見えるので、マチュピチュのような雰囲気で撮影したいという時にはこちらがおすすめです。
竹田城に雲海を見に行く時の持ち物は?
9月はまだ残暑が厳しいとは言え、かなり高い位置にある竹田城、さらに早朝に行かなければならない、ということで持ち物や服装も念入りに計画しなければなりません。
まずはいつ行ったとしても必要な持ち物です。
1.懐中電灯
明け方の暗い中ですので道を照らすために必要です。
2.カッパ
雲海の中を通る時もあるので濡れないためにもカッパは用意しましょう。
3.飲み物
竹田城、立雲峡、を目指すのは登山になります。水分補給はしっかりしましょう。
続いては寒い時期に行く場合に必要な持ち物です。
雲海のよく見れるシーズンは晩秋。さらに山なので寒さは大変厳しくなります。
準備はしっかり万全にしましょう!
1.手袋、マフラーなどの防寒グッズ
手や首をしっかり暖めることで体が冷えるのを防ぎます。
2.カイロ
立雲峡に到着し、雲海を待っている間、指先を暖めるのにカイロは重要なアイテムです。
待っている間に寒すぎて帰りたくなる、なんてことにならないためにもカイロは用意しておきましょう。
3.お湯
登山ですので水分補給は忘れずに行いたいところです。
寒い時期はお湯を飲むことで体を内側から温められますので、水分補給と保温という一石二鳥のアイテムになります。
まとめ
竹田城は息を飲む美しさと圧倒的な迫力で見る者を魅了します。
雲海が広がった時には、目の前の景色から1時間でもじっと目を離せない人もいるほどです。
四季折々の自然が楽しめるという点ももちろん魅力ですが、老若男女問わず登りやすいというのも人気の秘訣かもしれません。
車で行っても電車で行っても山を登らなけらばならず、また雲海を見るなら暗い中を歩かなければなりません。
念入りに計画を立てる必要はありますが、時間をかけて計画した分だけ天空の城の美しさはより一層際立つこと間違いなしです!