日頃お世話になっている図書館に何か恩返しを…
そうだ!本を贈ったらきっと喜ばれるはず…と思ってるあなた。
ちょっと待ってください!!!
図書館への寄贈はありがた迷惑な場合があります。
図書館への寄贈が迷惑だと思わるれ可能性があるのが以下の3つのパターンです。
- 汚れ破れが多い
- 必要無い本
- アポ無し
図書館のためになることを…とその心意気は素晴らしいですが、この記事を読んで贈りたい本が本当に求められているものなのかを振り返ってみてください!
図書館への寄贈が迷惑な場合の3つの理由
善意での寄贈だから迷惑なんてことないのでは?
そう思いがちですが 善意とは言っても他人に押し付けてはいけません。
具体的な理由は主に3つです。
汚れ破れが多い場合
これは想像しやすいのではないでしょうか。
手に汗握る展開、感動して落とした涙、本の汚れには読者の物語も刻まれていて、新品でないのが図書館の魅力でもあります。
しかし、あまりにも汚れ、破れがある場合は司書さんの補修が必要であったり、並べられない状態のものも。
善意だから!是非他の人にも読んで欲しい!
その思いが純粋だからこそ、司書さんも対応に困ってしまいます。
他社が手に取るということを考えてから、寄贈は検討しましょう。
必要無い本の場合
ベストセラー等本屋さんに大々的に並べられているような人気の本は、大抵図書館も目をつけて発注していることがほとんどです。
なんせ本のプロですからね。
舐めてかかってはいけません。
蔵書を先に問い合わせたり、最近だとホームページから確認出来る場合もあるので、寄贈しようとしている本がその図書館で新たに必要とされているか否か、確認してから行動しましょう。
アポ無し訪問の場合
「たのもう!本を寄贈に来たぞ!」
その熱量は素晴らしいんです本当に。
一旦相手の立場になって考えてみましょう。
受付はアルバイトの方が対応していたとしても、寄贈となればそのチェック判断は司書さんのお仕事です。
正規の司書さんのお仕事は高度で忙しいです。
本の修繕、発送、選書、レファレンス等…
他の仕事もですが、その人にはその人のスケジュールがあるはず。
そこにアポ無しで仕事を増やすこと自体厄介なこと。
さらに事前に問い合わせをしていないとなると、先述した2点の迷惑ポイントも付随している可能性が高いです。
図書館への寄贈をお断りされる3つのパターンとよくあるトラブル
- 汚れ破れが多い場合
- 必要無い本の場合
- アポ無し訪問の場合
先程説明したこの3パターンは迷惑がられ、お断りされる可能性が高いです。
トラブルとして1番多いのが、寄贈する人の自分の見出している価値の押し売りです。
「自分が何回も読み込んだお気に入りの本を是非図書館に…!」
「自慢のコレクションを善意で寄贈してあげましょう…!この図書館の発展のために…!」
気持ちは痛いほど分かります。
あなたにとってきっと特別なその本を寄贈したいというのは、並々ならぬ情熱から来るものでしょう。
本を愛しているからこそ、捨てたり売ったりする訳ではなく、図書館に残してその本の歴史を続かせたい。
自分の手は離れても図書館に行けばあの本がいてくれる、自分が寄贈したものが図書館に並んでいたらなんとなく誇らしく、巣立った子どものようなそんな気持ちになりたい。
それに図書館のためにもなって感謝され双方が幸せ!
はい、ここが間違いのパターンです。
こうして字に起こすとよく分かりますが、図書館のためという体の良い理由に隠れて、ほとんど自分の欲求を満たすための寄贈になってしまっているんですよね。
残念ながら、図書館に寄贈を考え訪れる人の大多数がこのパターンなんです。
図書館のため地域のためなんて言いながら、「自分の一部を残したい」気持ちと、どこか「寄贈してやってる」感、それが透けて見えた上で、蓋を開けて見れば客観的に価値のない本ばかり。
迷惑と思われても仕方ないかもしれません。
寄贈するとなると今後管理するのも手に取るのも他者です。
客観的に見て、その本、価値のあるものでしょうか。
とは言え、わざわざ持って出向くくらいですから、
図書館側から「ありがとうございます!助かります!是非置かせていただきます!」と言われる気満々で行ってしまう訳です。
そこで突きつけられる現実。
「こちらは引き取れません」
「引き取っても破棄することになってしまいます」
鳩に豆鉄砲で「どうしてだ!?」と逆ギレしてしまう方もしばしばいるようです。
ちなみに破棄するとなるとその処分費用は図書館側の負担、即ち税金から支払われることになります。
突き詰めて言えば他の納税者からしても迷惑な話です。
司書さんもこの対応には飽き飽きしているようで、より塩対応な場合もあるよう。
このように、寄贈者と図書館側のギャップで揉めトラブルとなってしまうことも。
誰か個人にプレゼントを贈る時は、何が欲しいかリサーチしますよね。
図書館だって同じです。
寄贈したい本がある時は先に直接問い合わせましょう。
図書館に本を寄贈できる基準は?
「図書館」 が必要としている本であること。
これが大前提の条件です。
地域の資料や、予約が取りにくい本、希少価値が高い本に関しては、図書館側にも需要があるので受け取ってくれる確率が比較的高いです。
ただこれもものによりますので、やはり事前に問い合わせて寄贈可能かどうかを確認することが必要です。
図書館への寄贈の方法
何度かご説明した通り、まずは先に図書館へ問い合わせること。
本の詳細、状態、冊数等を伝え、寄贈可能かどうかを確認しましょう。
その図書館の方針にもよりますが、基本的には受付の方に寄贈したい旨を話して直接お渡しするパターンが1番多いです。
忙しいタイミングでは無く、空いているタイミングで行くことを強くおすすめします。
まとめ
本は知識や教養を身に付けるだけではなく、他者の経験を追体験できたり、空想の世界へ旅をさせてくれたり、感銘を受けることも多いです。
その感動を多くの人に共有したいというのも、また本好きならではの感情と言えます。
その想いを押し付けすぎず、良い想い出として自分の中で大切にできると良いですね。